
春が近づき、引っ越しシーズンが到来すると、鍵屋さんの現場では「鍵の交換費用が高すぎる」、「この価格が相場だなんて信じられない、高すぎる」といった声がよく聞かれるそうです。
今回は、出張専門の鍵屋さんに鍵の交換に来てもらうと、具体的にどれぐらいの費用がかかるのなどについて解説します。
鍵の交換費用が高額になるのはどんな時?

鍵交換の費用が高額になるケースとは、どのようなケースでしょうか。こちらで、いくつかご紹介します。
部品代が高額になる
ディンプルキーや電子錠など防犯性能に優れた鍵は、一般的なギザギザの鍵よりも高額になります。さらに、ディンプルキーや電子錠でも、メーカーや防犯性能のレベルによって部品代が異なります。
例えば、KABAが販売しているディンプルキーの「カバエース」と「カバスタープラス」は、同じディンプルキーのタイプですが、防犯性能の違いにより1万円以上の価格差があります。基本的に、防犯性能が高いほど部品の価格も高くなります。
交換する鍵の数が多いほど高額になる
鍵屋さんのホームページなどに掲載されている価格は、ほとんどの場合、鍵1本の交換価格です。
例えば、最近戸建てでよく使われているプッシュプル錠は、上と下の鍵がほぼセットになっているので、上下両方の鍵を交換する場合は、価格も2倍必要になります。
また、玄関ドア、勝手口、物置、室内ドアなど、同時に複数の場所の鍵交換が必要な場合、それぞれの場所の鍵代や工事代が加算されるため、費用が大幅にアップします。
場合によっては、鍵ケースなども交換する必要があるかもしれません。また、鍵シリンダーのみの交換で済むのか、鍵ケースやハンドルもセットで交換が必要なのかによっても、費用は大きく変わってきます。
一般的に鍵屋さんのホームページなどに掲載されている鍵交換の料金は、鍵シリンダーの交換を前提とした金額であることが多いです。
基本的には、シリンダーのみの交換となる場合が多いですが、錠ケースが壊れてしまって鍵が閉まらないなどのトラブルがある場合は、シリンダー以外の部品も交換する必要がありますので、料金が高くなります。
夜間や早朝に交換を依頼する場合
夜間や早朝に交換を依頼する場合は、深夜・早朝料金が加算されることが多いです。特に、夜中に急な鍵トラブルで業者に電話した場合は、緊急対応料金も必要になるため、トータルでかなり高額になる可能性もあります。
高額な料金を避けるための業者選び

鍵の交換費用が高額になるケースをご紹介しましたが、悪質な業者にだまされるリスクもあります。実際、国民生活センターにも鍵の業者とのトラブルに関する相談や、苦情が多く寄せられているそうです。
信頼できる業者を選ぶために、以下の点を確認しましょう。
- 複数の業者から見積もりを取る
- アフターサービスや保証の有無を確認する
- 作業実績や評判を確認する
事前に見積もりを提示してくれるかどうか
一番重要なのは、事前に大まかな見積もりを提示してくれるかどうかです。依頼の電話をする際には、現場の状況を詳しく説明して、事前見積もりを依頼しましょう。
「現場を見ないと金額は出せない」と断る業者は、利用しない方が無難です。できるだけ事前に正確な金額を把握するためには、現場の状況を正確に伝えることが重要です。
経験が豊富かどうか
経験が豊富であるかどうかも、重要です。鍵開けには国家資格はありませんが、民間資格がいくつかあります。
鍵業者を選ぶ際には、免許の有無も一つのポイントですが、免許のない経験豊富な優秀な鍵業者もいること、免許があっても技術のない鍵業者もいることを覚えておいてください。
鍵業者が免許を持っているか否かよりも重要なのは、鍵開け作業の経験があるかないかです。できれば、事前にどれくらいの経験があるのか確認できると安心です。
保証制度はあるかどうか
保証制度があれば、鍵開け作業中に鍵が壊れたり、建物が傷ついたりした場合でも、補償されるので安心です。
鍵の交換費用を抑えるには?

安い鍵を使う
鍵の交換費用の中で、最も割合の大きい部品代を見直すことで、鍵の交換費用を抑えることができます。
鍵の修理で直るかどうかを確認する
鍵の交換が必要になる場面はいくつかあります。鍵を紛失した場合、引っ越しをする場合、防犯性を高めたい場合、鍵に不具合が生じた場合などです。
鍵に問題があり、鍵の交換を検討している場合、修理で問題が解決できるかどうか確認してみるのも、費用を抑える方法のひとつです。
ご自身で鍵交換を行う
ご自身で鍵交換を行う場合、専門業者に依頼するよりも、費用を抑えることができます。場合によっては、出張費や見積もり費用も削減できるでしょう。
複数の業者に見積もりを依頼する
人件費や部品代、出張費などは業者によって異なるため、同じ作業でも金額に差が出ることは珍しくありません。また、複数の業者に見積もりを依頼して比較することで、相場を把握し、高額な請求を避けることができます。
まとめ

鍵の交換費用を抑えるためには、複数の見積もりを取ることをおすすめします。
また、鍵の交換を依頼する際は、複数の業者に見積もりを依頼することをおすすめします。そうすることで、相場がわかり、法外な価格を提示する業者は除外できるので、コストを抑えることができます。