数年前まで鍵は鍵穴を物理的な鍵で解錠するタイプのものが主流でしたが、技術の発達により鍵穴のない電気錠・電子錠が登場して普及してきています。
実際に電気錠や電子錠がどういったものなのか気になるところですよね。
この記事では、電気錠・電子錠がどういったものなのかを始め違いや特徴・メリット・デメリットをお話していきます。
電気錠・電子錠とは?
電気錠・電子錠とはこれまでの物理的な鍵を使ったものとは違い、電気を使って鍵の解錠・施錠を行える仕組みのロックシステムのことです。
ドアに専用の錠を設置してオンラインで繋がっている操作盤などを使用することで電気錠・電子錠を操作することができます。
非接触タイプを始めカードタイプやテンキータイプ・リモコンタイプなど、様々なタイプのものが登場してきています。
電気錠・電子錠の違いについて
電気錠と電子錠はどちらも物理的な鍵無しで電気を使っての解錠・施錠が可能となっており、大きく違うのは必要となる電気を供給する方法になります。
電気の配線を使って電力を供給できる電気錠に対して、電子錠は電池を使って電力を供給できるものになっています。
そのため錠を設置する際に電気錠の場合は配線工事が必要ですが、電子錠であれば設置工事のみで住むといった点で大きな違いになっています。
電気錠の特徴などについて
先ほども記載しましたが電気錠は配線から電気を通電させることで、鍵の解錠や施錠を行えるのが特徴となっています。
大きく分けて通電時解錠タイプ・通電時施錠タイプ・瞬時通電施錠解錠タイプ・モーター式電気タイプ・電磁タイプの5種類があります。
通電時解錠タイプと通電時施錠タイプ以外は、内部で通電するたびに施錠・解錠が行われるタイプになっています。
電気錠のメリット・デメリット
メリットとしては配線で電力を通電させるので、電池やバッテリーといったものの残量を気にする必要がない点です。
デメリットは設置の際に配線工事が必要となり、供給元が遠いとそれだけ工事の費用・工数がかかることです。
また配線からの電力供給がメインなので停電や配線が断線すると使えなくなってしまうといったこともあります。
電子錠の特徴などについて
一般的に販売されている電池の電力で鍵の解錠・施錠を行えるようになっているのが、電子錠の特徴になっています。
基本的には流通されている電池を使うタイプとなっているので、使える電池が入手困難といったパターンは殆どないです。
物によっては設置工事すらなしで、両面テープで設置してスマホアプリで操作可能といった構造になっていたりします。
電子錠のメリット・デメリット
電気錠のような配線工事が必要なく、両面テープで設置できるような専門知識無しで手軽に取り付けられるものがあるのもメリットですね。
デメリットはやはり電池が切れてしまうと使えなくなってしまい、それによってトラブルに繋がったりすることです。
設置している電子錠によっては元からついている物理的な鍵が使えたり、電池が切れそうだと通知してくれる物もあるので、それらで対策することも可能です。
電気錠・電子錠共通のメリット
電気錠・電子錠共通のメリットとしては以下があります。
- 防犯機能・オートロック機能が利用可能
- 物理的な鍵の持ち歩かなくてよい
- 入室を管理するシステムと連携が可能
- シンプルにドア開閉ができる
防犯機能・オートロック機能が利用できることを始め、物理的な鍵の持ち歩きがないこと・入室を管理するシステムと連携が可能な点などがあります。
ここからは、上記の電気錠・電子錠共通のメリットについて、事細かに情報を明記していきましょう
防犯機能・オートロック機能が利用可能
電気錠・電子錠の全てではないですが、鍵閉め忘れ対策のためにオートロック機能が搭載されているものもあります。
また防犯機能として不正に解錠されると警告音が出るものや、一定の階数暗証番号入力ミスすると解錠できないものなど防犯機能がしっかりとしています。
そもそも鍵穴無しで施錠・解錠ができる鍵であるため、ピッキングによる犯罪を抑止することができます。
物理的な鍵を持ち歩かなくてよい
鍵穴の無い電気錠・電子錠では暗証番号を始め専用アプリやICカードでの施錠・解錠であるため、物理的な鍵を持ち歩かなくて良くなります。
物理的な鍵は本体を失くしてしまうとそれだけで鍵の施錠・解錠を行うことができず、場合によっては鍵屋などに依頼する必要まで出てきてしまいます。
また物理的な鍵を落としたり盗まれたりすると、鍵を複製されて犯罪に使われる可能性がありますが、電気錠・電子錠ではそういった可能性がなくなります。
入室を管理するシステムと連携が可能
全ての電気錠・電子錠でできるわけではありませんが、機能が優秀なものであれば入室を管理するシステムとの連携も図れます。
入室を管理するシステムによって誰が・いつ・どのタイミングで入室したかといった、人の流れを管理することができます。
特に貴重品などが管理されている部屋に設置すれば、何かしらのトラブルが発生した際に出入りした人を追えて便利です。
シンプルにドア開閉ができる
電気錠・電子錠の機能によっては近づくだけで解錠できるものなどもあり、両手が塞がっていてもドアの開け閉めができて便利です。
他にも顔認証・指紋認証・生体認証といった認証方法が搭載されたものもあり、鍵を開ける際に物理的な鍵をどこに締まったかなど探す必要が無いです。
オフィスやマンションといった建物の入口だけでなく、荷物などを搬入・搬出させる出入り口に設置する鍵としてもおすすめです。
電気錠・電子錠共通のデメリット
電気錠・電子錠共通のデメリットとしては以下があげられます。
- 解錠・施錠の際稀にエラーが発生する
- 部屋の出入りができなくなる場合がある
解錠の際稀にエラーが発声することや部屋の出入りができなくなる場合があるといったことですね。
下記では上記の電気錠・電子錠共通のデメリットに関して詳細に記載していきます。
解錠・施錠の際稀にエラーが発生する
電池や配線からの電気信号で解錠や施錠の指示を行う電気錠・電子錠では、経年劣化やブログラムのバグで解錠・施錠の際稀にエラーが発生します。
定期的な点検やメーカー側推奨のメンテナンスなどを実施し、動作が正常に行われるか確認しておくのが良いです。
耐用している年数が過ぎてしまっているものの場合は、できる限り早めに交換しておくとこういったトラブルになりにくいですね。
部屋の出入りができなくなる場合がある
解錠・施錠の仕組みが電力によるものであるため、停電・配線の切断・電池切れなど電力供給が断たれると部屋の出入りができなくなります。
設置するものにもよりますが、電力が供給されることで解錠できるタイプだと、電力が断たれた時点で一切解錠できなくなってしまいますね。
予備電源を用意しておいたり、物理的な鍵でも施錠・解錠ができるものにしておくなど、あらかじめ対策しておく必要があります。
まとめ
今回は近年普及してきている物理的な鍵が必要ない電気錠・電子錠について、仕組みや違い・メリット・デメリットをご紹介しました。
電気の力で解錠・施錠ができ、物理的な鍵が必要なく防犯性能も高いため、便利な鍵となっていることは間違いないです。
ただし、電力が供給できなくなると途端に不便なものとなり下手するとトラブルに繋がるものであるため、事前に対策をしておく必要がありますね。